こんばんはしまちゃんです。
今日はまた沖縄に台風がやってきているので、家でのんびりGiant Escape R3のリアのディレイラー回りの修正を行った。ついでにフロントブレーキのワイヤー(インナーとアウター)の交換も行いました。
リアディレーラー周辺の曲がりについて
何度か記事にもしているけど、私のGiant Escape R3は長年の使用における度重なる転倒や交通事故などで、リア回りが曲がってしまっていた。そこで一度試しにリアディレーラーハンガーを交換してみました。
するとしばらくは曲がりも修正され良かったものの、またしばらくすると曲がってしまった。元々曲がりが完全に修正されていなかったのか、その後メインで使用している息子がまた曲げてしまったのかは不明(聞いても適当なことしか言わないし)。
そこで今回は、ディレーラーごと交換して様子を見ようと思ったのでした。
現在の様子(交換前)
アウターも切れてるし。
本体もいい感じにボロボロ。
分かりずらいけど、ディレーラーハンガー、ディレーラー共に曲がっています。ディレーラーハンガーは交換したばかりなのに。
フロントチェーンリングを最小ギアにし、リアを最大スプロケするとディレーラーの一部がスポークと干渉します。
今回交換するもの
今回交換するものは、
- リアディレーラー
- ディレーラーハンガー
- シフトケーブル(アウター、インナー)
- フロントブレーキケーブル(インナー、アウター)
となります。フロントブレーキのケーブルは先っぽの方で切れてしまい長さがギリギリだったのと、操作が非常に重くなってきてタッチが悪くなってしまったのでこの機会に交換しようと思いました。
リアディレーラー(Altus RD-M310)
R3に使用するのは2個目。調整が決まれば、2000円程度と安価なのに非常に良い仕事をしてくれる。
ディレーラーハンガー
前回とは違うのを買ってみました。
今度のは「36」。
3種類のディレーラーハンガーの比較
ここで、ディレーラーハンガーが3つ貯まったので(なんでよ・・)比較してみたいと思います。
こうして見比べてみると、この「36」の方が純正と形が似ています(だから買ったんだけど)。
比べてみると、下部にあるツメの突き出し量が少し異なります。右側が純正。
上が純正。厚みも少し純正の方が厚いです。
右の純正はまっすぐではなく、ちょっと複雑な造形をしています。この辺がどう影響するか・・。穴の位置はほぼ一緒。
※なお後述しますが、2回ディレーラーハンガーを交換してみて、このくらいの厚みや角度の違いであればディレーラーのBテンションアジャストボルトの調整とストローク調整で十分吸収できることがわかりました。
シフトケーブル
普通のシマノの純正インナーケーブル(ステンレス)です。
アウターケーブル
今回はあえてシマノの純正ではなく、grunge製のものを購入してみました。内径がシマノと異なる?というレビューも見ましたが、結果問題ありませんでした。
フロントブレーキケーブル
どうせハンドルの右手回りをばらすので、ついでにやりたかったブレーキケーブルの交換も行いました。
ブレーキケーブルのタイコ部分はロード用と形状が異なるため買う時に注意が必要です。
ブレーキのアウターケーブルも今回は純正ではなく、「Jagwire」製。後述しますが、非常に安価にもかかわらず交換してよかったと思えるものでした。
作業手順
今日行った作業内容(手順)を見て行きたいと思います。
チェーン切り
今回はディレーラーを交換するため、どうしてもチェーンを一度切る必要があります。久しぶりの作業なので思い出しながらやります。
まずは、チェーンのコネクティングピンの部分を探します。このコネクティングピンをチェーンカッターで抜くことにより、チェーンを分離します。上の写真では、1つだけ形状が異なっているのがコネクティングピンです。
チェーンカッターに付属のチェーンフックを引っ掛けチェーンのテンションを抜き、チェーンカッターでキリキリ締め上げて行きます。なぜか右側が浮いていますが、本当はちゃんとピンの左右は固定した方がいいです。
最初は結構固いものの、一度入るとスルスルと回るようになり、反対側からピンが抜けてきます。
無事成功。
ディレーラーをはずす
ワイヤーを外した後、5mmのレンチでリアディレーラーを外していきます。リアディレーラーはこれだけで固定されています。(ラチェット+ソケットではなく)普通の六角レンチも意外と使い易くて、今回再度工具箱に入れました。
新旧リアディレーラーの比較
今回はディレーラー自体の曲がりも疑っていたため、ちょっと確認してみます。
全体的に色がくすんでおり、かなりくたびれている様子。記録では2017年2月に交換しているので、3年半ほど使用しています。
これは古い方。
新品の方には隙間があります。やはり古い方は曲がっているようです。
別の角度から見ても、新品にはしっかりとこの部分に隙間がありますが、
古いほうはくっついてしまっています。つまり車体側に曲がっている。写真で見るよりもこの曲がりはかなり顕著です。
やはり、リアの曲がりの原因の一端はディレーラー本体にもありました。
ディレーラーハンガーの取り付け
写真は割愛しますが、やはり後ろ側から3つのディレーラーハンガーをあてがいそれぞれ比較すると、別の2つのディレーラーハンガーは曲がってしまっており、この新品だけがまっすぐです。
ディレーラー(RD-M310)の取り付け及び調整
珍しくトルクレンチ(安物ホムセン製)を使用して最終締付けを行います。
よくトルクレンチの必要性が話題になりますが、自転車やバイク、車の整備を積極的にしていきたい方は持っていた方がいいかと思います。特に慣れていないと、どうしてもオーバートルクになりがちです。意外といろんなところで使用されているボルトやナットが、かなり低トルクに指定されていたりします。オーバートルクで締め付けると、カーボンなどモノによっては対象物が破断したりすることもあります。またバイクや車の整備では高トルクでボルトが折れたりすることもあります。余談ですが、昔スタンドでバイトしていた頃、先輩がお客さんの車のホイールのハブボルトを締め付け過ぎて折ってしまったことがありました。あれどうやって直すんだろ・・。
個人的にこれまでトルクレンチの品質で問題が発生したことがないため、ホムセン製の安物を2本使用し続けていますが、自転車であれば以下のような製品で問題ないと思います。ポイントは、値段というよりは、あまりトルクの守備範囲が広すぎるトルクレンチは使わないということだと思います。どうしても特にトルクの許容下限付近では精度が落ちるからです。私がしているように、安くても高トルク担当と低トルク担当で2本持った方がいいかと思います。
もしバイクや車も整備するのであれば、上記製品に加えて20Nmあたりから100Nmちょっとまで計測できる高トルク用が1本あれば事足ります。
取り付けの際、Bテンションアジャストボルトがディレーラーハンガーのツメ部に変な風に当たっていないか注意して取付けます。
トップ側のストローク調整
ここでトップ側のストローク調整を行いました。マニュアルによればトップ側の調整の直後にロー側の調整も載っているのですが、チェーンを掛け、ケーブルもセットしないとロー側はできないと思うんだよなぁ(あってるかな・・?)。
マニュアルによれば、後ろから見てガイドプーリー(写真では青の線)が最小スプロケの右端の真下にくるよう調整します。
トップ側調整ボルトを左側に回すことにより、ガイドプーリーが右側に移動します。
こんなもん?
実際は、チェーンとケーブルをセットすると異音が出たり色々するのでそこで自分の自転車の状況に応じて調整が必要になります。
チェーンをつなぐ
先程とは逆の手順でチェーンをつないでいきます。ギリギリ・・。地味に快感。
幸い家にコネクティングピンが余っていました。
先っぽを出してからペンチで折ります。なかなか折れない。
何とか折れてくれた。
チェーンについての備忘録(参考までに):うちのR3の場合
- フロントトリプル
- リア最大スプロケ:32T
- チェーンコマ数:108コマ
です。※適正コマ数かはイマイチ不明。というか初回どういう基準で108コマにしたのか思い出せず。
マニュアルでは
- 最大スプロケ32T以上でフロントトリプルの場合:最大スプロケと最大チェーンリングの両方にチェーンを掛けた状態で「繋ぐことのできる最小リンク数」に2リンク加える。
・・・とあります。数年前確かこんな感じで調整したような。
一生懸命数えました・・。
マニュアルによれば、フロントアウター(最大チェーンリング)、リアのスプロケを最小に入れた状態で、最大スプロケが30T以下であればこのガイドプーリーとテンションプーリーを結んだラインが90度以上にならないといけないみたいです。つまりケージが上下方向にまっすぐか、前方に少し引っ張られる形となる。上の写真では90度以下になっています。※私のは32Tあるので問題ないと思われる。
とりあえずチェーンを無事に通し終えたので、シフトケーブルを通し、同時にブレーキケーブルもやってしまいます。
シフトケーブル通し
古いケーブルを抜き取り、新しいケーブルを入れて行きます。
これは3年半ほど前に買ったシフターのSL-M310。なかなかいいシフトをしてくれますが、もうAmazonでは古いからか、買えなくなってしまいました。新しいのが出ています。
ブレーキとシフト一体型もカッコいいです。次買うとしたら、一体型を買うと思います。
古いシフトケーブルを抜くには、まず上の写真のように最大ギア(8速)にマークを合わせます。
するとこのように脇にあるプラスチックのネジで塞がれている穴からタイコ部分が見えるので、手前側にケーブルを押して出てきたタイコをスルスルと引き抜くだけです。
アウターの準備
全体的に少し既存のより長めにカット。
この高かったケーブルカッター、今日初めてこの青い部分がアウターケーブルの整形用の針だと気が付いた。カットして潰れてしまった穴を丸くするのに使用する。
グリス封入
前回忘れていたグリスをアウター内部に吹き付けます。
昔買ったこれ、ノズルがなくなってしまい、使用できない。
ちょっと固そうだけどこれでいいか。
とりあえずすべてのアウターにグリスを入れておいた。
ここのガイドはちゃんと穴の中を通します。
ディレーラー回りのアウターはこのくらい。少し前回よりも長い。
リアディレーラーの溝にケーブルを固定。一度フロント側でしごいて伸ばした後、再度固定した。
調整に(やはり)苦労する
チェーン、ケーブルをセットしてしまえば、最後は調整してシフトに関しては終わりなのですが、やはりこの調整に手こずりました。
Bテンションアジャストボルトの調整
ガイドプーリーとスプロケの距離を調整するBテンションアジャストボルトですが、具体的な数値等がないためイマイチ幅の感覚が分かりません。
Bテンションアジャストボルトをガイドプーリーがスプロケットと干渉しないよう調整しますが、チェーンに接触するほど近づけないでください。
念のため調整幅の両側いっぱいまで色々試してみましたが、そこまでシフト性能に影響は大きくなかったような気がします。適度なところでストップ(というか放置)。
このくらい?よく分からない。
ロー側のストローク調整
ここで先ほど保留にしていたロー側のストローク調整を行いました。というか、ロー側を調整しないとローに入りませんでした。
ここは左回しで左に動く。
マニュアルの指示では、「ガイドプーリーが最大スプロケットの真下にくるように」調整するのですが、私のR3の場合そうするとどうしても1枚小さいギアに行こうとするため仕方なく少し車体側に寄せて調整しました。
しかし元々の目的であった「曲がりの修正」は、写真の通りうまくいきました。ほぼまっすぐとなり、フロント最小チェーンリング、リア最大スプロケットに入れてもディレーラーがスポークと干渉することは無くなりました。
全体的な調整を最後に行いシフトは終了
細かな調整を何度も繰り返し、上から下までちゃんとシフトすることを確認し、リアの交換で調整が狂ったフロントのディレーラーも再度調整し直し、何とか完了しました。
しかし、クランクを回した時の、リアディレーラーからの異音までは行かない僅かな「ノイズ」がどうしても取れませんでした。この辺は、フレーム自体が僅かに曲がってしまったせいなのか、ホイールのせいなのか、調整によるものなのか、チェーンのコマ数のせいなのか、スプロケのせいなのか、よく分かりません。
あまり気にし過ぎるとストレスが溜まるのでこの辺で様子を見ようと思います。気が向いたらまた調整してみようっと。
フロントブレーキは問題なし
ブレーキはフロントということもあり、とりわけ問題はなし。
タイコを固定する。
アウターキャップはかしめる必要あるんだろうか。
リア同様、ケーブルを長めにとって下に固定。
完了。
このブレーキケーブルの交換の結果、ブレーキの引きが物凄く軽くなりました。それこそ効き始めまでは油圧ディスクブレーキと遜色がないくらい。今回はこれだけでも交換した甲斐がありました。(だけどまたしばらくしたら重くなるんだろうなぁ)
おわり
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