こんばんは、しまちゃんです。
今日は九州ツーリング出発前最後の日曜日ということで、掃除やチェーンメンテを行っていました。
この辺(掃除やチェーンメンテ)については、また別の機会にまとめようと思います。
今日は、昨日行ったUSB電源の取り付けについて詳細に見て行きます。正直、電装系についてはまったくの素人なので、この作業を行うにあたり色々な方のブログやYoutube動画を見させてもらい参考にさせて頂きました。とりわけ参考になったのは以下のサイト。
色々と考えた結果、今回バイクから電源を取り出す方法としてベストなのは、
- バッ直(電力的に余裕のあるバッテリーから直接電源を取り出せる方法)であること
- キーON時のみ電気が電装品に流れること
という結論に至りました。というか多くの方がそうだと思います。電装品はそのままバッテリーのプラス端子とマイナス端子につなげば使えるようになりますが、そうすると電源が常時ONとなりエンジンを切っても常に電気が流れっぱなしになってしまいます。バッテリー上がり待ったなしです。
ただ、バッ直にせずに単にACC(キーONで電気が流れる回路)から電源を取る方法もありますが、そうするとそこで使用されている機器に影響が大きいのではないかと考えた次第です。
そういうわけで、今回は上記の条件を満たすため、リレーを使用してUSB電源を設置しました。
準備したもの
今回の作業にあたり準備したものは以下の通りです。なお、すでにカウルは全部取り外した前提です。
電工ターミナルセット
エーモン ターミナルセット(大) 電工ペンチ・検電テスター付 E3
これは今回(当然ですが)大活躍してくれました。USB電源を取り付けるということ以上に、今後様々な電装品をバイクだけでなく車にも取り付けることができるという自信もついた気がします。DIYとしても楽しさは1級品だと思います。はまりそう。かしめる作業最高。
USB電源
USBはこの商品を選択しました。多くの人が付けているようで定番化しているようです。アマゾンで購入。実物を見ても、かなり細部の作り(フタの部分やコードなど)がしっかりしていて安心して使えそうです。1ポートタイプを購入。2ポートでもよかったかな・・。
リレー
エーモン製。エーモンにはお世話になりっぱなし。えーもんや!ちなみに、このリレーは新しくなったようです(これは新しい方)。
ヒューズ
ミニ平型のヒューズ。今回は5アンペアを使用。バッテリーとリレーの間に繋げましたが、電装品を増設したらアンペアを上げた方がいいのかもしれません。USB電源で2.1アンペア使用するので、あと3アンペア分の余裕があります(あってる?)。ヒューズホルダも購入。ガラス管でもよかったんだけど割れそうで・・。
配線コード
0.5sqを購入しました。配線コードの選択や電工ペンチの使用方法、ギボシのかしめ方などは、以下のサイトが本当に分かり易くて助かりました。
DIYにはほぼ0.5sqで事足りるらしいということで0.5sqを購入したものの、実際に作業をしてみるとかなり線が細く、0.75でもよかったかなぁというのが正直な感想です。0.5sqだとスリーブと配線の間に隙間ができてしまい、防水性が心配だからです。
左側に見える半透明の筒が「スリーブ」です。これはギボシ(オス)にかぶせる前。
配線図(概略)
今回のUSBの取り付け配線を図にすると、以下のようになります。図のリレーから出ている配線の色は、実際のリレーの配線の色と同じです。
一見複雑ですが、リレーの役割を理解してしまえば難しくありません。
【2020.12.6追記】
今年の夏に取り付けたドラレコも入れた配線の概略図は以下の通りとなります。
リレーの役割
リレーはバッテリーと電装品(USB電源など)の間につなげ、バッテリーから来た電気を「特定の条件時のみ」電装品に流します。その「特定の条件」というのは、リレーに別回路から電気が流れた時です。
この辺はリレーの箱に詳しく書かれていますが、リレーに電気が流れると中のコイルに電気が流れ、それがリレー内のバッテリー側につながっている配線のスイッチを作動させます。
なので、キーONで電気が流れるバイクの電装品(ブレーキランプやホーンなど何でもいいのですが)の配線から電気を分岐させてリレーにつなぐことにより、キーONでバッテリー側の配線にも電気が流れ、リレーにつながった電装品にも電気が流れます(キーOFFはその逆)。
ちなみに、このリレー(中のコイル)自体の消費電流は150mA程度なので、電気を拝借する機器(ブレーキランプやホーンや赤カプラーなど)への影響は、電装品を直接これらの機器につなげるよりもよりだいぶ小さいと思われます。
リレー作動用の電源をどこから取るか
さて、仕組みを理解したところで、リレー作動用の電源をどこから取るか相当迷いました。
定番の「赤カプラー」
クロスカブの定番の場所としてはバッテリーケースのところにあるいわゆる「赤カプラー」があります。
ここ。このフタを外しますが、写真の場所を指の爪でこのようにツメを手前側に引っ張ってやるとあっけなく外れます(1箇所のみでOK)。最初全く分からず色々押しまくってしまいました。
キーをONにして、検電テスターでチェックするとテスターが光りました!これたのしー!!当然のようにキーをOFFにするとテスターは光りません。
場所としてはここ、左上の茶色の配線になります。右下(緑黒)がマイナス、だったかな。
色が分かりますでしょうか・・。
もしここから給電する場合は、4極カプラーを購入し、リレーの青と黒の配線をこのカプラーにつなげて、それを赤カプラーにつなぐだけです。私も下記の製品を購入しました。
結局ブレーキランプの配線から取る
これは作業を始めて実際に見て決めたのですが、結局ブレーキランプの配線から電源を取りました。理由としては、
- ブレーキランプの配線がちょうどバッテリーの近くでギボシで接続されており、引っこ抜いて分岐させるだけでよかった
引っこ抜いたらギボシで接続されてるだけだった!これであればバイク側の配線を傷つけなくても作業可能。 - 万が一回路に何かあっても最悪ブレーキランプがつかなくなるだけで済むので、とりあえず帰ってはこれる(危険だけど)
- このブレーキランプの配線近くにリレーを共締めできるベスポジを発見したため
なお赤カプラーは噂によるとECUと呼ばれるバイクのコンピュータにつながっている(?)らしいので、ここが飛んだら何があるか分からないのでちょっと不気味だったというのがあります。燃費がちょっと悪くなるくらいならいいけど山の中で突然止まったらイヤですからね。
USB取付け作業工程
ずいぶん前置きが長くなりましたが、ここから実際の作業工程を見て行きます。昨日書きましたが、カウルは外した状態です。
リレー用電源取り出し場所の通電確認
上でも書いた通り、ブレーキランプの配線からリレーの電源を取ることにしましたが、実際に2本あるうちどちらがプラス(バッテリー側)か確認しないといけません。
どっちや!前情報でこれがブレーキランプの配線というのは分かっているが・・。
ギボシを抜いて検電テスターをキーON後に当ててみると、下側が正解だと分かりました。また、この状態でブレーキを踏んでもブレーキランプがつかないので、合わせてブレーキランプの配線ということが確定しました。
バッテリーのマイナス端子をはずす
マイナス端子を外したら、ついでに赤丸で囲ったプラスのネジ2か所も外してバッテリーカバーを取ってしまいましょう。ちなみにクロスカブは、マイナス端子を外さないとプラス端子にアクセスできないような構造になっています。賢い!
リレーを仮止め
なんかいい場所が見つかったので、元からついていたボルトを外しリレーを共締めします(仮止め)。右側のボルトが結構ギリギリだけど何とか行けました。ちなみにここは右側のサイドカバーのところです。
このような状態です。前もってヒューズボックスは取り付けてあります。
ひたすら配線の取り回しを考える、そしてつなげる
電工作業楽しいな!これはヒューズの先にバッテリーを取り付けるためクワ型端子をつけようとしているところ。今日知ったのですが、クワ型端子はアースが適役のようです。
かしめて♪
・・とか調子に乗ってやっていたら、スリーブを取付忘れていました。いったんかしめてしまうと、後からスリーブは付けられないのでこの端子は無駄になってしまいました。
いい感じにかしめられました。スリーブもOK!これはまだバッテリーのプラスには接続せずにおいておきます。
さて、ここからが長かったです。やることは分かっているのですが、リレー、バッテリー、ブレーキランプの配線がすべて近いところにまとまっているため(これはいいことだけど)、距離が近すぎて配線の取り回しを考えるのに苦労しました。
ブレーキランプ配線からの分岐
ブレーキランプの配線から、リレー、そして元のブレーキランプの配線へと分岐させないといけません。リレーにだけ配線を作ったらブレーキランプが作動しなくなってしまいます。分岐させる方法はいろいろとあるらしいのですが、私は「ギボシ端子ダブル」を使って分岐させることにしました。
真ん中のがギボシダブル端子です。
まずは普通のギボシを作ってこれをブレーキランプ配線のメス側に差し込みます。
カチっとはまってくれました。
そしてその配線の反対側にギボシ端子ダブルを取り付け、そこにリレー側につながる配線とブレーキランプの元々の配線(ギボシのオス側)を差し込みます。ギボシ端子ダブル側の配線は距離が短くて取り回しに苦労しました。もしかしたらリレーの近くで分岐させても同じこと?頭が混乱してよく分からない。
スリーブをかぶせたら分岐が完成です。
USB電源本体の接続
ここまできたら山は越えました。後はUSBの本体を接続するだけです。ということはつまり、今後、他の電装品を取り付けるのはさほど苦労しないということです。単純にリレーの黄色端子から分岐させてそこに電装品のプラス端子をつなげればいいだけ。
USB電源の配線はハンドル下のこの金具に通しました。
ここであればあまり目立ちません。配線も純正のケーブルと一体化して純正みたいです。
USB電源に最初からついていた丸形端子は容赦なくぶった切ります。端子が作れるので思い切った作業ができます。
普通のギボシに付け替えました。このオスのギボシはリレーの黄色メス端子にIN。
いよいよバッテリーに接続
すべての配線の準備が整ったら、リレーの赤い配線をバッテリーのプラス端子に接続し、最後にアースを接続します。
アースについて
この作業を行った時点でアースの詳しい知識がなかったのですが、とりあえず「バッテリーのマイナス端子につなげとけば問題ない」、との結論に達し、リレーとUSB電源本体のアースはバッテリーのマイナス端子につなぎました。
しかし配線の取り回しや機器の位置関係によってはいちいちバッテリーのマイナス端子まで戻すことが現実的でない場合もあると思います。そのような時は(というか普通は)手近にあるフレームのボルトなどに共締めしてください。この際、塗装があったりプラ部品が間に挟まっているとうまくアースできないので、電気が通る場所にアースをとります。アースをとれないと機器は作動しません。
動作チェック
とりあえず配線は完成したので、動作するかチェックしてみます。
こいつ、動くぞ!
なんともあっけなく動作しました。キーONで充電を開始し、キーをOFFにするとちゃんと止まってくれます。ブレーキランプも動作OK。イエイ!あっけなさ過ぎて逆に心配だ。
余った配線をまとめる
この辺にまとめたらちょっとカウルが戻しずらかったので、左側のごちゃごちゃしているUSB電源の配線をこの写真よりもさらに少し左(車体後ろ側)にずらしました。
リレー周辺の配線(ごちゃごちゃ)
USB電源口までの配線は、少し余裕を持たせてハンドルを切っても引っ張られない程度にしています。
作業の感想
初めての作業ということもありかなり時間を要しましたが、「にっちもさっちもいかなくなる」という状況には追い込まれませんでした。ただし配線の取り回しにかなり悩みました。この辺はもっと改善の余地があるかも。とりわけ、防水関係がちょっと心配です。今日気付いたのですが、クロスカブは防水じゃないのですね。
思いっきり穴あいとるやん・・・。この穴はなんのため・・?今までじゃぶじゃぶ洗車していたが大丈夫でしょうか。
カーナビはこんな感じで。最近グーグルマップがダウンロードできるようになって(一部だけど)、オフラインでのカーナビができそうです。
目線移動も少なくて良さそう。
最近近所のネコにストーカーされてます。
こんな感じで九州に行ってまいります。
【2020.12.6追記】
このUSB電源を取り付けてから1年以上経過していますが、あまり使わないこともあってか故障もなくしっかりと動いてくれています。先日はGoPro9を常時接続で乗ってきました。
また、取り付けてから何度か激しい水ぶっかけを伴う洗車を繰り返していますが、まったく壊れる予兆はありません。※もちろん普段はフタを閉めています。
【2024.2.19追記】
いまだにここで紹介した取り付け方で動いており、ちゃんと充電してくれます。あんまり使わないけど。
おわり
コメント
はじめまして!
クロスカブJA45購入検討しておりまして、販売店で取り付けしてもらうか迷っててこちらの記事見つけました!
バイクの知識ゼロなんですが、仕組みのことまで書いてくれてて理解力が低い私でもわかりましたw
電装系の取り付けは間違えたら壊したり痛めそうで、迷っていたんですがこちらの記事見てたらやってみようかなって思えました✨
写真も都度あるし説明も丁寧なので私でもできるかなぁと(゜-゜)
いろいろ感動したので思わずコメントしてしまいました。失礼しましたm(_ _)m
あおい02 さん
コメントありがとうございます。本当に励みになります。
自分も電装系の知識ゼロでスタートしましたので、こんな記事がお役に立ててうれしいです。
意外と「何とかなる」というのが今回の作業の印象でした。